英語の勉強の仕方がわからない|科学的に効果が認められた英語勉強法
英語学習のプロの意見 : 6
「英語の勉強法がたくさんありすぎて、どれが最適か分からない⋯⋯」
「特定の勉強法を試したけど、続かない⋯⋯」
そんな悩みを持っていませんか。書店やネット上には、英語教材があふれていて、どれをどんなふうに勉強すれば良いか迷っている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は脳科学にもとづいた「科学的アプローチ」で、どういった方法で英語を勉強すれば良いのかを具体的に解説します。この勉強法で目指せるのは、学んだ単語や発音、文法を無意識的に使えるようになるレベルです。
さらに最適な勉強法を実践できるよう以下のポイントも紹介します。
- レベル別の学習方法
- おすすめしない勉強法
- 習慣化させるコツ
本記事を読めば、効率よく英語を習得できる方法が網羅的にわかります。今日から取り入れられる勉強法が盛りだくさんなので、しっかりと学んだ上で実践していってください。
この記事に登場する英語学習のプロ
Masumiコーチ
子供の頃から海外に興味があり、海外ドラマや洋画を観たり、洋楽を聞くうちに英語をもっと勉強したいという気持ちになる。外国語大学に進学し、第二言語習得論や異文化コミュニケーションを学ぶ。卒業後、オーストラリアに1年間語学留学。家庭教師、個別指導塾講師、翻訳、訪日外国人接客業務などに従事。英検®1級、TOEIC®970点取得。
Shin
TOEIC®︎985、英検®︎1級、TOEFL®︎108。純日本人ながら、大人になってからの日本における自学自習で英語力を磨く。その後、大学受験予備校講師、英検®︎講師、TOEIC®︎講師、TOEFL®︎講師等、英語に関するあらゆる試験を指導する講師職に就く。
ERI
大学卒業後、大手電子部品メーカーの営業職として勤務。英語の必要性を感じ社会人になってから英語学習をリスタート。仕事、子育てと両立しながらもTOEIC®︎400点から900点台へ独学でスコアアップ。英語講師を経て現在は英語コーチ5年目。得意分野は初心者さん向け、大人のやり直し英語とTOEIC®︎対策。10代から60代まで160人以上の幅広い学習者さんのサポート。TCS認定コーチとしてライフコーチングも提供中。公式HPブログでは、仕事や子育てなどで忙しい大人世代が、ご機嫌に英語学習を続けていくための気持ちの整え方、ちょっとしたコツを発信中。
Mokoコーチ
留学経験なしに国内で英語を学習。英語講師/ホテル勤務、地球一周の船旅でボランティア通訳を経験。コーチ歴4年目、現在までに英会話やTOEIC®のコーチングで100名以上のラーナーさんの学習を支援しました。
ウィップル道子
TOEIC®︎840点、英検®︎準1級。学生時代にイギリスでホームステイ、アメリカで留学を経験しました。2000年にアメリカ人の夫と英語教室を開校して以来、子ども英語に力を入れてきました。生徒の年齢や英語学習年数に応じた英語指導でレベルを上げていきます。英検®︎Jr.や英検®︎、多読などを取り入れて4技能がバランスよく伸びるように指導しています。アメリカに留学していた長男が帰国して英語教室を手伝ってくれているので、現在は高校で非常勤講師をし、執筆や翻訳にも携わっています。自分が英語を学び続けることで生徒の視点に立てると思うので、いつも学び続けたいと思っています。本の出版や翻訳を通して英語教育に対する見方が少しずつ変化してきたので、それも英語指導に役立てられたらと思っています。
Konコーチ
大学卒業後に海外の企業にて勤務し、国際的なビジネスの場で活躍。英語での会議のファシリテーションなどを得意としています。海外にてネイティブの配偶者と暮らしつつ、日々新しい英語表現の学習に取り組んでいます。
英語の勉強の仕方が分からない!そんな時に大切な4つのポイント
英語学習で大切なポイントを紹介します。
はじめにやっておきたいのは、目標を明確にしておくことです。目標を実現するには最適な方法で勉強を進めるのが効果的です。
英語習得のルートを辿るのに近道はありません。長期的な目線でコツコツと行うことも重要です。詳しく解説していきます。
英語を学ぶ明確な目標を作る
1つ目のポイントは、英語を勉強する具体的な目標を作ることです。目標によって、英語勉強法のアプローチが違います。
2つの例を挙げます。
~ 例① ~
目標:「海外の人と、英語で英会話がしてみたい!」目標にあった勉強法:日常英会話でつかう表現中心の学習
~ 例② ~
目標:「字幕なしで海外ドラマを楽しみたい!」目標にあった勉強法:リスニングとシャドーイング(聞き取った音声の後を追って復唱)の同時並行
また、具体的な目標を持つことは勉強のモチベーション維持を助けてくれます。「今日はやる気が出ないな⋯⋯」そんな日にも英語を勉強する目標を思い返すことで、気持ちが奮い起こされるでしょう。
科学的に効果が認められたアプローチで学ぶ
「どんな順番で進めればいいのか分からない。」
そんな人には、科学的アプローチである「第二言語習得理論」を利用した勉強法がおすすめです。
第二言語習得理論とは、母国語以外の言語を学ぶ時に、どういった方法・プロセスなら効率よく習得できるのかを脳科学や認知心理学、言語学から明らかにした学問です。
英語学習でも、第二言語習得理論は重視されています。基本的なやり方は、理解できるインプットを大量にしてアウトプットすることです。これを繰り返し行います。具体的な方法は「科学的アプローチを用いた英語勉強法」で後ほど説明します。
第二言語習得理論にもとづいた学習法によって、英語を知識として蓄えるだけでなく、使える形で能力として記憶することが可能になると一般的に言われています。学んだ英語を意識せずに使えるようになることを自動化と呼びます。
自己流のやり方や自分の感覚に頼った勉強では、効果が出るかどうかは不確実です。上達せず、挫折してしまうことのほうが多いため、おすすめしません。科学的なアプローチによる学習法を取り入れるのが、自動化を実現する近道です。
レベルに合った教材・勉強法を選ぶ
Masumiコーチ
十分な基礎がないうちから、海外ドラマや英語ニュースで勉強しても理解できない単語が多すぎて、英語の習得には遠回りになります。現在の英語レベルより、少しだけ難しい教材を使って着実にステップアップすることが大切です。
詳しくは「レベル別の英語勉強法」で後述します。
習慣化する
Shin
英語を挫折してしまう原因の多くがモチベーションの低下ではないでしょうか。英語の勉強を習慣にしてしまえば、その時のやる気に頼らず、学習を継続できます。
英語力はスポーツと同じで、継続することで少しずつ確実に上達できます。ポイントを押さえて、英語の学習を習慣化させることが大切です。
「英語の勉強を習慣化するコツ5つ」で詳しく説明します。
科学的アプローチを用いた英語勉強法で「分からない」をなくす
ここでは科学的アプローチを用いた英語勉強法として、第二言語を習得するための研究を手がかりに説明します。
第二言語の習得に関しては、これまで多くの理論的・実証的研究がされてきました。様々な研究者によって提唱されてきた仮説を総合すると、ある一定の勉強法に効果が期待できると考えられます。
本記事では、以下のような順序で行う英語学習を、着実にレベルアップができる方法として提案します。
- インプットの強化
- 読む・聞くをベースとしたインテイク
- 得た知識を使ったアウトプット
(1〜3をくり返す)
それぞれの方法を具体的に説明します。
英単語・英文法の学習
英語の勉強の1ステップ目は、「インプットの強化」です。
インプットとは、多くの英単語や文法を勉強し、理解できる語彙や使えるフレーズを増やしていくことです。
インプットをする内容は、現在の英語力よりも少しだけ難しいものが良いでしょう。全体の学習量に対して、少しだけ未習の英単語や文法が含まれている状態が理想的です。すでに持っている知識で未習の項目を補うため、より知識を習得しやすくなります。
次に基礎的な英文法と、新出の英単語の学習法をします。
中学生レベルの英文法を習得する
英文法は、英語を使いこなすための基本的なルールです。まずは中学生レベルの英文法で構いません。参考書を使って一通り復習しましょう。
英文法を学ぶメリットは以下の通りです。
- 自分で英文を作れるようになる
- 英語を理解するスピードが上がる
- 英文を丸暗記するより効率的に勉強できる
基本的に英文は「誰が・何した・何に・何を・どこで・いつ」の語順で表現できます。このようなルールを知っていれば、英単語を順番に並べるだけで英文は完成します。
英文法の勉強は深入りせず、文構造が理解できない時に確認すれば大丈夫です。まずは基本的な内容の英文法の参考書を使い、理解できるまで勉強しましょう。
英単語を繰り返し復習して勉強する
次に、新しい単語やフレーズのインプットに移ります。
英単語の学習のポイントは以下の2つです。
- 新しく学ぶ→復習をくり返す
- 日本語訳だけでなくイメージで覚える
ERI
エビングハウスの忘却曲線によると、人は新しく学習した知識を、約24時間後には74%忘れてしまうそうです。しかし、忘れそうなタイミングで復習することで、脳が「これは重要な情報だ」と判断し中期記憶(長期記憶)になっていくと言われています。
(エビングハウスの忘却曲線⋯ドイツの心理学者へルマン・エビングハウスが提唱した、時間の経過と記憶の関係を表した曲線のこと)
また、英単語は日本語訳ではなく、イメージで理解することも重要です。
Shin
新しい英単語を学ぶ際に、最初は日本語訳で理解しても良いですが、最終的には英単語そのものが持つイメージをつかむようにしましょう。
日本語訳を介さず英語を英語のまま理解できれば、その後の英語学習もスムーズに進められます。
効率的な英単語の覚え方を徹底解説!使える単語がどんどん記憶に定着する
リスニング練習
次のステップでは「インテイク」を行います。インテイクとは、理解可能な英文を読んだり、聞いたりする良質なインプットのことです。
代表的なインテイクとして、理解できる英文を使ったリスニング練習があります。文字や文章で見れば意味がわかる英文をリスニングする理由は、「知っているはずの単語が聞き取れない」といった気づきを得やすくするためです。こういった気づきを次の学習に活かすことで、さらなる英語力の上達が期待できます。
良質なインプットをするため、次のポイントを押さえてリスニングを行ってください。
- スクリプトで意味や発音を確認・理解した上で行う
- 聞き取れない部分の英文や発音を確認する
リスニングを行っていて聞き取れない部分がある時は、大抵以下のどちらかです。
- 自分が認識している発音と、ネィティブスピーカーの発音に誤差がある
- 英語の音声変化によって、まったく違う音に聞こえている
「気づき」を得たら、自分の発音を確認し、修正を繰り返します。完全に聞き取れるまで、同じ音声を聞くことがおすすめです。
効果的な英語のリスニング勉強法|聞き取りが苦手な人が上達するためのコツ
学習した単語や文法を使った発話練習
次のステップでは、今まで得た知識を使った「アウトプット」を行います。アウトプットとは頭の中で文章を組み立てて、実際に書いたり声に出したりすることです。
実際に英単語や文法を使ってみると「この状況でつかうのは適当だろうか」「この発音で合っているか」など新たな疑問が生まれます。疑問を解決するために、さらに学びを深めることで英語力を着実にレベルアップさせることができます。
ここからはアウトプットの方法を単語単位、フレーズ単位にわけて解説します。
学んだ単語を使ったアプトプット
アウトプットの段階で最初に行うのは、学んだ単語を使った英作文・発話です。
例えばappreciate「ありがたく思う」を学んだら、appreciateを使った文を作って、発話してみます。
“I appreciate my father.”「私は父に感謝しています。」
実際に文を作ってみると、様々な疑問・気づきがあるでしょう。
- 発音がとても難しい / どこに強勢を置くのだろう
- おなじ感謝を伝えるthankとは、何が違うのだろう
- ほかにどういった言葉を添えられるだろう
上記のような疑問が新たなインプットの必要性に気づかせてくれます。例えば「わからなかった発音を調べ直す」「thankとappriciateをそれぞれ辞書で調べて定義を確認する」などといった、新たなインプット学習へとつながります。
フレーズを使った英作文
Shin
続いてはフレーズを使ったアウトプットを行います。
意味のまとまりがある英語のフレーズを使って、英作文をしていきます。英単語を一つひとつ考えながら使うより、英語のフレーズごと覚えるほうが効率的で、実用的です。
例えば、”whle”を使った具体的なアウトプットの手順は以下のとおりです。
- whileの英単語を覚える
- ”It's been a while since I 〜”というフレーズに注目する
- 〜の部分に英文を入れて、いくつか英作文をする
フレーズ単位で勉強する方法は、英語のまとまりで理解できるようになるため、アウトプットだけでなくリスニングやリーディングなどのインプットにも有効です。
英作文した内容をSNSで発信したり英語日記をつけたりして、フレーズを使った英作文をしてみましょう。日常会話で使えそうな「お気に入りのフレーズ集」を作っておくと、練習や復習がしやすくなりおすすめです。
フレーズを使った実践アウトプット
次に、フレーズを意識して作った英文を実際の場面で使う練習をします。
「英会話レッスン」「英会話ができるアプリ」「スマホの音声アシスタントに話しかける」などの方法で、意識的に覚えたフレーズをどんどん使っていきます。
フレーズ部分は自然と口から出てくるように練習しておけば、実際の会話では、フレーズの後に続く英文や単語を考えるだけで済みます。その結果、英会話に集中しやすくなるでしょう。
フレーズを使ったアウトプットには以下のようなメリットがあります。
- 発話した場面や状況/英文の両方が記憶に残り長期記憶になりやすい
- 実際の会話で相手に伝わる英文や発音か確認・修正ができる
アウトプットによって得た疑問や気づきを、次の「インプット」学習に組み込みます。このように、インプットとアウトプットを循環させることで確実に英語力がレベルアップしていきます。
英語が分からない時のレベル別対処法!
英語学習の基本はインプットとアウトプットをくり返すことですが、英語レベルによって適切なインプット・アウトプットの質や量が違います。
英語初級レベルでは基礎となる英単語・フレーズのインプットを重視します。
中級・上級レベルでは、アウトプットを増やしつつ内容も複雑なものにしていきます。レベル別の英語勉強法を詳しく説明します。
初級レベル|インプット重視
Mokoコーチ
英語初級レベルでは、中学英語の文法・単語のインプットをメインに学習方法を選びましょう。
具体的には、以下のような学習がおすすめです。
- 中学英文法の参考書を、一通り読んで復習する
- 英検3級レベルの単語を学習する
- 覚えた単語を使って、アウトプットする
初級レベルではインプットの比重が多くなりますが、新しく学んだ単語や文法を使ったアウトプットもしましょう。アウトプットを通じて、記憶が定着しやすくなります。
中級レベル|簡単なアウトプットを増やす
ERI
英語中級レベルでは、基本的な英文法・英単語を身につけています。簡単なアウトプットを増やすことで、知識がより深く定着し、活用力につながります。
インプットの量を増やす学習だけでは「英語の勉強に時間をかけているのに、まったく話せない(使えない)」状態になります。
インプットと並行して、以下のようなアウトプットがおすすめです。
- Twitterでつぶやく
- 3行ほどの英語日記をつける
- 独り言英会話をする
Twitterでは「#twinglish」や「#grammarhelp」などのハッシュタグを使えば、英語の先生やネィティブスピーカーからアドバイスをもらえることもあります。
独学では、どうしてもインプット学習に偏りがちです。英語中級レベルになったら、意識的にアウトプットを増やすように心がけましょう。
上級レベル|1つ上のレベルを目指し、アウトプットの質を上げる
Shin
英語上級レベルでは、英語の伸び悩みが現れる時期でもあります。資格試験を受けてひとつ上のレベルを目指すことで、現在地が明確になりモチベーション維持につながります。
また、インプットの質とともにアウトプットの質を上げていく必要があります。
例えば、ひとつのお題や情報に対して、自分の意見やその理由を英語で表現するのがおすすめです。
具体的には、以下のような方法があります。
- 英語のニュースに「賛成・反対」「理由」「結論」で英作文する
- 英検の大問4の過去問題で、アウトプットの練習をする
英検1級の大問4では、指定されたトピックを200から240語の英文で書きます。日本英語検定協会の公式ページで過去の問題を閲覧できます。ぜひチャレンジしてみましょう。
「しっかりした英作文をするのは少しハードルが高い!」とまだ自信がなければ、CNNやBBC Newsなどのニュースを読んだり聞いたりして、簡単に自分の意見を表現してみるのも1つの方法です。
「賛成・反対」「理由」「結論」を表現することで、さらに質の高いアウトプットとなり、英語力の上達が期待できます。
英語の勉強法が分からない時におすすめしない英語勉強法
英語学習を挫折する人は、最初から多くのことに手をつけてしまうケースが珍しくありません。
英語の習得には正しい順序があるため、自己流で学習をすると失敗する結果になりがちです。
そこで、失敗や挫折につながる「おすすめしない英語の勉強法」を4つ紹介します。
英単語をひたすら書いて暗記する
学生時代「英単語をひたすら書いて覚える」経験をしたことはありませんか。
残念ながら、この方法は効率的な英単語の覚え方とは言えません。
エビングハウスの忘却曲線でも証明されているように、英単語・フレーズなどの知識は何度も出会うことで、脳に定着します。
書いて覚える作業は時間がかかるため、インプットの量が限られます。その結果何度も出会うことが難しくなります。
さらに書くことで「勉強した!」と満足し、作業化してしまうデメリットがあります。
英単語を覚える場合は「文字・意味を確認→発音する」をテンポ良く行うのがおすすめです。単語帳を2,3週して、どうしても覚えられない英単語だけを書いて覚えると良いでしょう。
英語を日本語に訳す
英単語を覚えるもしくは英文を読む時に「日本語に訳す」のは英語学習では非効率のため、おすすめしません。
頭の中で「英語」→「日本語」にすることでタイムラグが生まれたり、英語脳の発達を邪魔したりしてしまうからです。
具体的には以下のような流れです。
相手:Do you have any brothers or sisters?
あなたの頭の中:日本語に訳して理解する→日本語で返事を考える→英作文をする
あなた:Yes, I have two brothers.
上記のような流れだと相手の言葉が聞き取れなかったり、すぐに返事ができなかったりして、スムーズな会話が難しくなります。
さらに、頭の中で英語と日本語が行ったり来たりして、いつまでも英語脳(日本語を介さず英語のまま理解できる力)は作られないでしょう。
大人になって英語学習をする場合、伝えたいメッセージや状況が理解できれば問題ありません。テストの回答のように、きちんとした日本語訳は不要です。
「理解できない英語」を聞き流す
「聞き流すだけで英語力が伸びる!」とうたった英語教材が過去に話題となりました。
残念ながら理解できない英語をただ聞くだけでは、効果は期待できません。例えば、知識がまったくない状態で、中国語のラジオを聞き続けても中国語を使いこなせるようにはならないのと同じです。
「聞き流し」は単語や文法を理解して、8割は聞き取れる状態で行うのがおすすめです。
「聞き取れない部分」を確認していけば、「認識していた発音の違い」や「記憶を取り出すスピードの遅さ」などの原因を修正していくことで、英語力をブラッシュアップできます。詳しくは「英語の聞き流しは効果的?勉強のやり方次第でリスニング力は伸びる!」で解説しています。あわせて参考にしてみてください。
複数の教材を同時に学習する
英語学習を始める時はあれもこれもと手をつけてしまいがちです。まずは一つの教材に絞って、じっくり学習を進めましょう。
複数の教材に手をつけると、以下のようなデメリットがあります。
- 集中力が散漫になり、一つひとつの効果が期待できない
- 教材をそろえただけで満足する
- すべての勉強をやる時間がなく、モチベーションが下がる
効果のありそうな教材やレッスンを、思いつくまま同時に購入・受講するのは控えましょう。
あくまでも、前述した「科学的アプローチを用いた英語勉強法」を基本に、その時のレベルに合った必要な教材に絞って、学習を進めていくようにします。
英語の勉強を習慣化するコツ5つ
英語の学習は、スポーツや楽器を学ぶのと同じです。
継続できるかが重要なポイントであり、継続を容易にしてくれるのが習慣化です。習慣化は定着するまでは大変に感じるかもしれませんが、ちょっとした工夫で可能になります。
ここからは、今日からできる英語の勉強を習慣化するコツ5つを紹介します。
スキマ時間を使って勉強する
ウィップル道子
大人になると仕事や家事に忙殺されて、英語の学習が続けられず挫折してしまうことがよくあります。5分、10分、15分などスキマ時間にできる学習内容を決めておくのがおすすめです。
やることを最初から決めておけばすぐに始められ、短い時間でも積み重ねると大変な学習量になります。
例えば、すでに覚えた英単語なら、1単語につき復習時間が5秒かかるとします。5分間あれば、50〜60単語の復習ができるでしょう。
スキマ時間に学習する方法は、時間を圧迫しないため負荷が少なく、「習慣化」を容易にしてくれます。
さらに、積み重ねることで大きな学習効果が期待できます。
日常のルーティンと勉強を組み合わせる
Shin
「習慣化させたいこと」と「すでに習慣化していること」を組み合わせると、モチベーションに頼らず、学習を継続できます。
「すでに習慣化していること」がきっかけになって、やり忘れを防ぎ、時間や場所が固定されてルーティン化していくからです。
例えば、以下のような方法があります。
- 入浴時に独り言英会話をする
- 歯磨きが終わったら、英作文をしてTwitter投稿をする
- 通勤中、駅まで歩きながらシャドーイングをする
やる気に頼らず、無理なくできる方法で習慣化するのが英語上達への近道です。
英語の上達を可視化する
Shin
英語の学習を習慣にするには、英語力の上達を可視化することが重要です。
英語力の伸びを可視化できなければ、毎日している英語の勉強が上達につながっているのかがあいまいになります。その結果、モチベーションが下がり、勉強の継続も難しくなるでしょう。
具体的には、以下のような方法がおすすめです。
- 英語のレベルチェックができるサイトで診断を定期的に受ける
- TOEICや英検を受け、徐々に目指す目標を上げていく
- レベルアップを計測できるアプリで学習する
英語学習を習慣にするために、現在地を確認してモチベーションを保つ工夫をしましょう。
完璧主義を目指さない
英語の勉強は完璧にやろうとしないことが習慣化させる秘訣です。
「1日30個の英単語を覚える」や「1日1時間、勉強する」などの学習スケジュールを立てる人は多くいます。
しかし、これらを完璧にやろうとする人は、体調が悪い時や突発的な用事が起こった時でも無理をして勉強します。ルールが厳しすぎる勉強を続けるのは難しいだけでなく、やる気も失いかねません。
毎日1時間の目標を立てたとしても「時には2日に1回でも、30分になっても良い」と心の余裕を持ちましょう。
大切なのは英語の勉強をやめないことです。完璧でなくても、継続している自分を褒めてあげてください。
すぐに勉強を始められる環境作り
すぐに勉強を始められる環境作りを意識しましょう。無意識に勉強を始められるくらいに、手軽な方法がおすすめです。
例えば、外出する人が多い人は勉強を始める時、参考書や問題集・筆記用具が必要だと運んだりカバンから取り出したりする手間がかかります。
しかし、いつも持ち歩いているスマートフォンで英語学習アプリを使えば、時と場所を選ばず勉強することができます。
このように、すぐに勉強を始められる環境作りを工夫しましょう。
正しい英語勉強法で学ぶならスピークバディ
大人の英語の学び直しには、以下のような困りごとが多くあります。
「独学では自分のレベルがわからず、上達している実感が持てない。」
「(言語習得理論でも必要となる)アウトプットを十分にできない。」
「習慣化が難しい」
そこでおすすめしたいのがAIアプリ「スピークバディ」です。
スピークバディなら、自分のできること・できないことをAIが熟知し、発音の分析も行ってくれるため苦手箇所の克服が可能です。
さらに、かわいいAIキャラクターと多様なシーンで実際に話すことで、アウトプットの練習ができます。
毎日の勉強を楽しく継続しながら、成長を感じられるのがスピークバディです。英語力の上達の可視化やアウトプットの練習、習慣化」など、英語勉強法の困りごとを解決してくれるでしょう。自分に最適な方法で英語を学びたい人は、「スピークバディ」をぜひ活用してみてください。