英語の聞き取りが苦手な人が上達するためのコツ
英語学習のプロの意見 : 7
リスニングの勉強を頑張っているにもかかわらず、「いつまで経ってもリスニングが上達しない」と悩んでいませんか。
「少し高いレベルの英語になると聞き取れない」「ネイティブの自然なスピードについていけない」など、伸び悩みを感じる人も少なくありません。
効果があまり出ないと、学習を続けても聞き取れるようにはならない気がしてくるのではないでしょうか。
そこで今回は、伸び悩んでいる人でもリスニング力が上達する勉強法をテーマに、着実にステップアップができる手順とおすすめの勉強法を解説します。
しかし、勉強法を知るだけではリスニング力を鍛えることはできません。リスニングでは聞き取りができない原因を特定することが大切です。原因に合った正しい勉強法を取り入れることで、リスニング力の向上が見込めます。
本記事では英語のリスニングが上達しない4大原因と、正しい対策を具体的に紹介します。さらに、あまり効果のない勉強法も取り上げます。現在している勉強を見直すきっかけになるかもしれません。
この記事を読んで、効果の出るリスニングの勉強法を知り、リスニング力を着実にアップさせましょう。
この記事に登場する英語学習のプロ
Harue
【英語ある生活で子どもと大人の未来を拓くDAAグローバル子育てコーチ】子どもの興味関心、発達段階、個性、脳の特性を活かした英語習得法、またその土台となる親子の心育てについて研究し、おうちの方向けに発信している。大手英会話学校講師時代には、幼児から大人クラス、プライベートレッスン、資格試験クラス、セミナーなど幅広く担当し、国内自動車メーカーで社外講師としての経験もあり。大人の英語学習においては、個々の興味関心を活かした英語学習のコーチングが得意。一児の母であり、自身の子供にも、ツールとして運用ができる英語力が身に付いていくよう、好奇心や発達段階、思考力・想像力の基盤である母語も大切にしながら、無理なく自然に英語に触れさせている。
林 智代乃
発達(心理/特性/認知/脳)を活かし、英語をこどもの個性を活かすツールに育んでいく関わりについて伝えるグローバル子育てコーチコンサルタント。英文学科卒の元幼稚園教諭。小中高の元個別塾講師(全科担当)・オーストラリア現地幼稚園にての研修経験・J-SHINE(小学校英語指導者資格)チャイルドマインダー・チャイルドボディセラピストなどの資格や経験を通して、たくさんのお子さんたちとおうちの方達と関わってきた経験をもとに、幼児期だけでなくその前後の発達段階も通し諸々の発達や心理を中心に学んできた経験も併せ、様々な角度からのアプローチ等をお伝えしている。自身の子は凸凹な特性を持ち、おうち英語で育んだ英語は興味関心を深めるツールとして使うバイリンガル。HPブログ記事やInstagramからもその様子を発信しており、学校との付き合い方はやや個性的。
竹村 和浩
ビジネス・ブレークスルー大学経営学部准教授、株式会社ユニバーサル・エデュケーション 代表取締役。英検®1級・英語通訳案内士。英語発音矯正士。英語発音矯正の専門家であり、この分野の第一人者。独自の英語音声指導法:EVT: English Voice Train、ing ,英語生成教則:GEM: Generative English Methodを開発。日本にいながらにしてグローバルに活躍できるグローバル人材育成の専門家。日本人がグローバルに活躍するために必要な、英会話の基礎としての英語発音トレーニング、ディベート、ロジカルシンキング、欧米型交渉術、日本文化を理論的に学ぶ「日本学」を専門としている。
Shin
TOEIC®︎985、英検®︎1級、TOEFL®︎108。純日本人ながら、大人になってからの日本における自学自習で英語力を磨く。その後、大学受験予備校講師、英検®︎講師、TOEIC®︎講師、TOEFL®︎講師等、英語に関するあらゆる試験を指導する講師職に就く。
ERI
大学卒業後、大手電子部品メーカーの営業職として勤務。英語の必要性を感じ社会人になってから英語学習をリスタート。仕事、子育てと両立しながらもTOEIC®︎400点から900点台へ独学でスコアアップ。英語講師を経て現在は英語コーチ5年目。得意分野は初心者さん向け、大人のやり直し英語とTOEIC®︎対策。10代から60代まで160人以上の幅広い学習者さんのサポート。TCS認定コーチとしてライフコーチングも提供中。公式HPブログでは、仕事や子育てなどで忙しい大人世代が、ご機嫌に英語学習を続けていくための気持ちの整え方、ちょっとしたコツを発信中。
Monicoコーチ
中学校の義務教育で英語に出会い虜になる。その後高校生で語学研修でオーストラリアに滞在、全然英語が話せなくて絶望する。外国語大学に進学し、ひたすら英語と向き合い続け、8か月の語学留学の後、ようやく英語に自信がつく。大人向け英会話学校で現役講師を務める傍ら、英語学習者向けのコラムなどライターとしても活動中。
Hirokoコーチ
大学卒業後、ファッションデザイナー、ダンス講師として勤務。専門学校、大学、企業で英語指導をした経験があり、オンラインサービスのパーソナルコーチとしても活躍。今年から日本語講師としても活動を開始した他フランス語を本格的に学習中。
英語の聞き取りができない主な原因4つ
英語のリスニング力を上げるには、まず、リスニングができない原因を知ることが重要です。
なぜなら、リスニングができない原因によって効果的な学習方法は異なるからです。ここではリスニングができない4つの原因を詳しく解説します。
語彙・文法の知識が不足している
リスニングができない原因の1つ目は、土台となる語彙や文法の知識が不足していることです。
語彙・文法の知識が不足している場合、以下のような傾向があります。
- リスニング以外にリーディングもできない
- スクリプトを読んだら知らない単語が1割以上ある
- 業務内容の話なら聞き取れるのに、食事会に参加すると全く聞き取れない(英語を使う場面によってリスニング力が変わってしまう)
当然ながら、知らない単語や文法が多くでてくる文章を聞いても、内容を理解することは難しいでしょう。
例えば、医学の専門家ではない人が医療の専門用語ばかりで説明された文章を読んでも理解できないのは、必要な語彙力や文法力が足りていないことがおもな原因です。
では、どのくらいの語彙力・文法力があれば、英語をスムーズに聞き取れるのでしょうか。
ハワイ大学で行われた実験によると、9割ほど理解できる内容であれば、知らない単語が混ざっていても、前後の文脈から推測し全体の内容を理解できるそうです。
参考:Unknown Vocabulary Density and Reading Comprehensio|Hsueh-chao, Marcella Hu; Nation, Paul
このように語彙・文法の知識が、いかに内容を理解するために重要か分かります。さらに、使われる語彙や文法はジャンルによっても大きく変わります。
「TOEICのリスニングは分かるのにニュースは全く聞き取れない」場合は、ニュースに必要な語彙が足りていないのかもしれません。
【原因に基づいた勉強のポイント】まずは、リスニング力の土台となる語彙・文法力をしっかりと身につけることが重要です。
日本語に訳しながら聞いている
リスニングができない原因の2つ目は、日本語に訳しながら聞いていることです。
日本語に訳しながら聞いている場合、以下のような傾向があります。
- 短文なら聞き取れるが長文は聞き取れない
- 速いスピードになると理解が追いつかない
- リーディングでは返し読みをしている
日本語と英語は語順が大きく異なるため、日本語に訳しながら聞いているとリスニングが追いつかなくなってしまいます。
さらに、リスニングは相手のペースに合わせて聞かなければならないため、止めたり戻ったりできません。
短い文章であれば訳しながら聞き取れたとしても、長い文章や複雑な文法の文章を訳しながら聞くには限界があります。
【原因に基づいた勉強のポイント】英語を英語の語順のまま聞き取れるようになれば、理解に必要な時間が短縮され、リスニング力は確実に上達します。
英語の音を知らない
リスニングができない原因の3つ目は、正しい英語の音を知らないことです。
正しい英語の音を知らない場合、以下のような傾向があります。
- スクリプトを読めば理解できるのに音声になると理解できない
- 知っている単語も聞き取れない
区分のやり方によって変わりますが、英語には44の音素があるのに対し、日本語には24の音素しかありません。
そのため、英語にしかない音の聞き分けが難しく、リスニングに支障をきたしている場合が少なくありません。
さらに、英語にはいくつもの音声変化(単語と単語がつながって新しい音に変化すること)が発生します。音声変化のルールを知らなければ、知っている単語も聞き取れなくなってしまうのです。
【原因に基づいた勉強のポイント】
リスニング力を上げるためには、英語の正しい音や音声変化のルールを習得することが必要不可欠です。
発音の練習が足りない
リスニングができない原因の4つ目は、発音の練習が足りていないことです。
発音の練習が足りていない場合、以下のような傾向があります。
- 自分の想定している英語の音とネイティブの発音にギャップがあり聞き取れない
- 簡単な単語やフレーズもネイティブに通じない
- カタカナ英語の発音しかできない
日本語にない音や音声変化を聞き取れるようになるには、自分もネイティブと同じような発音ができるようになることが近道です。
ネイティブと同じように発音ができれば、自分の想定している音とネイティブの音にギャップがなくなり、音声知覚(聞いた音を正しく認識する力)を習得することにつながります。
【原因に基づいた勉強のポイント】
音声知覚を習得すれば、リスニング力は格段に向上します。リスニング力を上げたいのであれば、聞く勉強だけではなく発音も同時に練習することが重要です。
いつまでも英語の聞き取りが上達しない!誤った勉強法
リスニングの学習をしていても思うような結果が得られていない人は、正しくない方法で勉強している可能性があります。
本章では、いつまでもリスニングが上達しない誤った勉強法を4つ紹介します。
聞き流しのみの勉強法
聞き流しはスキマ時間を有効的に使えるため、人気の高いリスニング勉強法の1つです。
聞き流しによる勉強法は内容が理解できる音源を聞く場合には有効です。しかし、聞き取れない音源をいくら聞き流していてもリスニング力は上がりません。
まずは、聞き流しではなく、じっくりと英語を聞き取る学習を実施しましょう。
そして何よりも問題なのは、聞き流しのみでリスニングの勉強を完結させようとすることです。リスニング力は、後ほど紹介する6つの勉強法をうまく取り入れることで鍛えられます。残念ながら聞き流しだけで聞き取れるようにはなりません。
英語がある程度聞き取れるようになってきた人は、こちらの記事も参考にしてください。
【参考記事】英語の聞き流しは効果的?勉強のやり方次第でリスニング力は伸びる!
参考書のリスニング問題をひたすら解く勉強法
Harue
TOEICや英検などの資格試験を受ける場合、リスニングセクションの得点を効果的に伸ばす方法の1つは、参考書で対策することです。
しかし、リスニング問題をひたすら解いても、リスニング力を上げる効果はあまり期待できません。なぜならリスニング問題を解いて間違えてしまった箇所は、徹底的に復習することが重要だからです。
リスニングができなかった根本的な理由を見つけ、1つひとつ適切な対策を実施し、聞き取れる音を着実に増やしていくことを心がけましょう。
解説やスクリプトを確認すると、なんとなく分かったような気になってしまうものですが、それではリスニング力の向上にはつながりません。
難しすぎる音源を使用した勉強法
林 智代乃
自分のレベルよりも難しい教材を選んでしまうと、リスニング学習に入る前の土台作りである単語や文法を勉強する必要があります。
あまりに難しい音源では、本来の目的であるリスニングに集中しづらかったり、リスニング学習に到達する前に挫折してしまったりする可能性があります。
リスニングの教材を探している人は下記を参考にしてください。
視覚情報に頼った勉強法
視覚情報ばかりに頼った勉強では、本来の目的である、リスニングを鍛える効果が薄れてしまう可能性があります。
なぜなら、人は受け取る情報のうち約8割を視覚から得ていると言われているからです。
例えば、対面式の英会話スクールに通っている場合、動作やジェスチャー、相手の表情から読み取った情報を頼りに、講師の言っていることが理解できてしまう場合もあります。
こういったスキルはコミュニケーションを取る上では重要です。しかしリスニングを伸ばすのであれば、視覚に頼らず聴覚のみを徹底的に鍛える練習も取り入れると効果的でしょう。
英語の聞き取りは3つのステップで勉強しよう
ここからは英語の聞き取りを伸ばす勉強法を解説します。
リスニングを勉強する際、多くの人は会話文や長文の音源を使用することが多いでしょう。
しかし、いきなり長文で練習するのはおすすめしません。まずは文字からスタートして単語、文とステップを踏んで学習していきましょう。
文字単位・単語単位でしっかりと聞き取る力がなければ、文章を聞き取ることは難しいでしょう。手順を追うことで着実にレベルアップができます。
本章で紹介するステップは、以下の通りです。
ステップ①:発音記号(日本語にはない母音・子音の聞き分けを可能にする)
ステップ②:単語(単語のアクセントを習得する)
ステップ③:文章(音声変化を習得する)
それぞれのステップを解説していきます。
ステップ①|発音記号で勉強
最初のステップは、発音記号でのリスニング勉強です。発音記号とは、正しい発音を出すために音を記号化したものです。
前述した通り、日本語と英語では音素の数に大きな違いがあります。
子音・母音で考えた場合、日本語には16個の子音があるのに対し、英語にはおよそ24個の子音があります。さらに、日本語の母音はア・イ・ウ・エ・オの5個しかないのに対し、英語にはおよそ20個もの母音があります。
例えば、以下の英単語をご覧ください。
- cat[kǽt]キャット
- but [bˈʌt] バット
- bird [bˈɚːd] バード
”a”は日本人には全て同じ「あ」に聞こえますが、発音記号を見ての通り、英語では全て違う音です。
日本語にはない英語の音を正しく聞き分けられるようになることが、リスニング力の上達につながります。
ステップ②|単語で勉強
竹村 和浩
次のステップは、単語のリスニング勉強です。
単語をカタカナで覚えてしまっている場合、ネイティブが話すと全く違う音に聞こえることがあります。
その理由は、ステップ①で説明した日本語にはない子音・母音が関係している場合と、単語の正しいアクセントを知らない場合があるからです。
英語の正しいアクセントについて確認しましょう。
例えば、日本語でもよく使われる”discount(ディスカウント)”ですが、日本人はカタカナ英語の影響で”count(カウント)"にアクセントをつけてしまうことが多くあります。
しかし、実際は”dis(ディス)”にアクセントがある単語です。
- discount [dískɑʊnt] → countにアクセント(×)・disにアクセント(○)
アクセントの正しい位置を知らないと、会話や文章の中で瞬時に理解できず聞きとれなくなります。
単語を勉強する際は発音記号やアクセントを確認しながら、正しい発音をセットで覚えていくことが大切です。
ステップ③|文章で勉強
Shin
いよいよ最後のステップ、文章での勉強です。
文章や会話を聞き取れるようになるには、音声変化のルールを学ぶことが必要不可欠です。
英語には大きく分けて5つの音声変化があります。
音声変化のルールを知らないと、知っている単語が文中で変化した場合、認識ができず聞き取れなくなってしまいます。
「音声変化のルールを知らない」「音声変化の勉強をしたことがない」人は、こちらの記事を参考にしてください。
【参考記事】英語の発音を良くするには?基本の発音ルールとトレーニング方法
「英語を聞き取れない」を卒業できる!おすすめのリスニング勉強法
聞き取れない状況を克服できる、実践的な6つの勉強法を紹介します。
- スラッシュリーディング
- 音読
- ディクテーション
- オーバーラッピング
- シャドーイング
- 多聴
それぞれの勉強で身につくスキルや、どんな人におすすめかも併せて紹介します。自分の聞き取れない原因を解決できる学習を選択し、効果的に勉強しましょう。
スラッシュリーディング
Shin
スラッシュリーディングとは、英語を英語の語順のまま理解できるようにするためのトレーニングです。
本来は、リーディングスピードを上げるための学習方法ですが、英語の語順のまま意味を理解できるようになるため、日本語に訳しながら聞いてしまう人にも効果的です。
具体例で見てみましょう。
<例>
I am not a teacher. → (英語の自然な和訳)私は先生ではありません。
英語を自然な日本語になるように訳す場合、例のとおり「先生」から戻り訳をしなければいけません。
つまり、いったん頭の中で英語の単語一つひとつを日本語に変換し、さらに、日本語の語順に並べ替えてから意味を理解しているのです。
戻り訳をしながら聞いていると、長文や速度が速い音源では理解が追いつかなくなります。
では、上記の例文を英語の語順のまま聞きとるとどうなるのでしょうか。
<例>
I am not a teacher. → (英語の語順の訳)わたしは/違います/先生
日本語としては不自然ですが、意味を理解することはできます。
スラッシュリーディングを習得すると、英語を英語の語順のまま理解できるようになり、リスニング力の向上につながります。
- 英語の語順のまま聞けるようになる
- 日本語に訳しながら聞いている人
音読
音読することも、英語の語順のまま意味を理解するスキルを身につけるのに効果的です。
音読をする際は、音読している内容をイメージしながら理解するようにしましょう。
例えば 、”I‘m thirsty.”と英語の音が聞こえた時、喉が渇いている状況を頭の中にイメージし理解するようにします。
「I’m =私は」「thirsty=喉が渇いている」と1語1語、日本語に訳しながら意味を理解していく聞き方とは異なります。
音読をしながら内容をイメージすることを続けていくと、英語の音とイメージが結びつき、瞬時に英語を理解できるようになります。
- 英語の語順のまま意味を理解できるようになる
- 英語の音とイメージが結びつく
- 日本語に訳しながら聞いている人
関連記事:英語の音読のやり方|効果的な学習法&おすすめ教材・アプリ
ディクテーション
ERI
ディクテーションとは、1〜2文ごとに音源を停止させながら、聞こえてきた音を書き取り、自分の聞き取れていない音を把握する学習方法です。
ディクテーションには、スクリプトのある音声を使用します。スクリプトを見ずに音声を区切りながら聞いて、書き取っていきましょう。そして文字起こしされたスクリプトで、書き取った内容を確認します。
ディクテーションで聞き取れていなかった箇所は、なぜ聞き取れていないのか原因を特定し、その都度適した勉強法で対策しましょう。
- 聞き取れない音を把握する
- 自分の聞き取れない音が分からない人・漠然とリスニングが苦手だと感じている人
関連記事:ディクテーションとは?効果的なやり方と教材の選び方
オーバーラッピング
Monicoコーチ
オーバーラッピングとは、スクリプトを見ながら流れてくる英語の音声に重ねて発声する練習方法です。
- アクセント
- スピードやリズム、間合い
- イントネーション、リズム
- 音声変化
などカタカナ英語にならず、ネイティブの音声を再現できるように注意します。
オーバーラッピングを繰り返すことで、英語のリズムやイントネーションに慣れることはもちろん、単語のアクセントや音声変化の習得にもつながります。
- 英語のリズム
- イントネーション
- 音声変化の習得
- 英語のリズムやイントネーションに慣れていない人
関連記事:オーバーラッピングとは?効果と具体的なやり方を解説
シャドーイング
Hirokoコーチ
シャドーイングとは、聞こえてくる英語の音声のすぐ後ろを追って復唱する練習方法です。音声を聞き終えてからではなく、1~2語遅れて復唱します。
最初のうちは、全文ではなく一文ごとに区切ってシャドーイングをします。スクリプトを片手に一文ずつ流しては音声を止めて復唱します。発音できるようになるまでリピートしてトレーニングしましょう。
シャドーイングを実施することで、ネイティブと同じように発音ができるようになり、音声知覚が自動化されます。その結果、リスニング力の向上につながります。
- 音声変化の習得
- 音声知覚の自動化
- 音声変化が聞き取れない人
- 発音が苦手な人
多聴
多聴とは、英語をとにかくたくさん聞き、英語の音声に多く触れる勉強法です。聞き流しと似ていますが、多聴は聞き流しよりも集中して英語を聞く点で異なります。
多聴は通勤時間や散歩の時間などを使ってできる学習方法のため、忙しい社会人に最適です。疲れてしまって他の学習に取り組む余裕が無い場合も、多聴ならできるという人も多いのではないでしょうか。
多聴をする際のポイントは、途中で聞き取れない音が出てきても止めずに聞き続け、全体の大まかな内容を把握することです。
普段から多聴に慣れておくことで、実際のテストや英会話の最中に聞き取れない箇所がでてきても、落ち着いて対処できるようになります。
多聴に使う音源は、自分の英語レベルより低いものを選び、内容を理解しながら楽しく聞くことで継続しやすくなります。
- 英語の音に慣れる・聞き取れない音があっても大まかな内容を把握できる
- <期待できる効果>
- リスニング力を伸ばしたい人全般
- スキマ時間を使って英語の音にたくさん触れたい人
- リスニングの試験や英会話の実践で、1語1句完璧に聞き取ろうとしてしまう人
英語の聞き取り学習!効果を上げる3つのコツ
最後に、リスニング学習の効果を最大限に上げるコツを3つ紹介します。おすすめのリスニング勉強法と一緒にコツを意識することで、効率良く学習できるようになります。
聞き取れない根本的な理由に基づいて勉強する
1つ目のコツは、その都度聞き取れない根本的な理由に基づいて勉強することです。
「聞き取れないからたくさん聞く」「スコアを上げたいからリスニング問題をひたすら解く」などの漠然とした学習方法はおすすめしません。
手間はかかりますが、聞き取れない箇所があった場合は、必ず「どこが、なぜ聞き取れないのか」原因を見つけ、その原因に適した勉強法を実施することが重要です。
今回紹介した内容を振り返っておきましょう。
原因対策語彙・文法の知識不足リスニング力の土台となる語彙・文法を学ぶ日本語に訳しながら聞いている英語の語順のまま聞き取るトレーニングをする英語の音を知らない英語の正しい音や音声変化のルールを学ぶ発音の練習が足りない音声知覚を習得する
一度にすべてを完璧にしようとせず、一つひとつ聞き取れるものを増やしていってください。
教材の選び方はレベル・目的に合ったものを使うこと
リスニングに使う教材は、自分の英語レベルと同等かほんの少し難しいものを選ぶようにしましょう。
使われている単語の9割は知っていて、辞書やスクリプトを使わなくても内容が理解できることがポイントです。
また、英語を使うシチュエーションや目的によって、使われる単語や文法は変わります。例えばビジネス英語を学びたい人は、交渉や会議、プレゼンテーション、電話対応などを重点的に学べる教材を使用しましょう。自分が英語を使う目的に適した教材を選ぶと、必要な知識を効率よく学べます。
適正なレベルや目的に合った教材を使うことは、モチベーションを保って楽しく学習する上でも重要です。
毎日できる勉強法を取り入れる
毎日できる勉強法を取り入れ、継続して学習を続けることは何よりも重要です。
米国国務省の機関FSIの調査によると、日本人が実用的な英語を身につけるのに必要な時間は3000時間〜5000時間程と言われています。
中学・高校でおよそ800時間学んでいても、大学以降、2000時間ほど学ぶ必要があります。2000時間とは、1時間の学習を1日もかかさず勉強しても5年以上かかる計算です。
このように英語の習得には多くの時間を要することが分かります。
一人で継続することが難しい場合は、カリキュラムのしっかりした有料サービスを利用することも1つの方法でしょう。
英語の聞き取りだけでなく、発音トレーニングを取り入れよう!
本記事では、英語の聞き取りに効果的な勉強法を紹介しました。
英語のリスニングを上達させるには、まず、リスニングができない原因を特定し、その原因を解決するための勉強法を実施することが重要です。
さらに、発音も同時に練習することで、音声知覚が自動化され、リスニング力が効率良く向上します。
いち早くリスニング力のレベルアップを実現したい人は、AIキャラクターと会話練習ができる「スピークバディ」をぜひ試してみてはいかでしょうか。
「スピークバディ」では、AIが発音を音声認識し、発音できていない箇所をフィードバックしてくれるので効率良く学べます。
第二言語習得理論に基づいて構成された質の高いレッスンで、科学的なアプローチで学べるのも特徴です。1レッスンの所要時間は15分のため、忙しい人でも続けやすいでしょう。
気になる人はぜひこちらより「スピークバディ」をお試しください。