一から英語を勉強したい!社会人が学ぶべき基本から上達方法まで
英語学習のプロの意見 : 3
「海外の人と気軽に英会話をしてみたいが、自分の英語力に自信がない」
「海外の人と話す機会があっても、語彙力がなくて会話が続かない」
このように英語でコミュニケーションするのが苦手でも、英会話がうまくなりたいと考える人は多くいるかと思います。
しかし、いざ英会話の学習を始めようとしても、勉強法がたくさんあり、何をすれば話せるようになるのか初心者には選びがたいものです。
そこで本記事では基礎から身につけられる、おすすめの英会話の勉強法を紹介します。
加えて、着実にレベルアップするためには継続が欠かせません。
そのため、学習を継続できるようになるコツややってはいけない勉強法も解説します。この記事を読めば、初心者でも英会話の上達を早められる勉強法がわかります。「効率よく英会話の勉強をしたい」と考えている人はぜひ参考にしてください。
この記事に登場する英語学習のプロ
Mokoコーチ
留学経験なしに国内で英語を学習。英語講師/ホテル勤務、地球一周の船旅でボランティア通訳を経験。コーチ歴4年目、現在までに英会話やTOEIC®のコーチングで100名以上のラーナーさんの学習を支援しました。
Shin
TOEIC®︎985、英検®︎1級、TOEFL®︎108。純日本人ながら、大人になってからの日本における自学自習で英語力を磨く。その後、大学受験予備校講師、英検®︎講師、TOEIC®︎講師、TOEFL®︎講師等、英語に関するあらゆる試験を指導する講師職に就く。
Yuuコーチ
日本生まれ。オーストラリア University of New South Wales 経済学専攻、卒業。英会話スクール勤務を経て、現在は英語公用語のグローバルなIT企業で働いています。子どもから大人まで英会話、文法、勉強方法などの指導経験あり。英検®1級、TOEIC®980点取得。猫を4匹飼っています。
社会人向け 英語を一から勉強する際の大切な3つのポイント
社会人かつ初心者の人が英会話を勉強する上で、大切なことは3つあります。
- 正しい発音を学ぶこと
- 学んだことを使えるようになること
- 継続すること
コミュニケーションを成立させるためには相手に伝える・伝わる発音を学び、実践に重きをおいた勉強が欠かせません。また英会話力は一朝一夕には身につかないため、継続が成功のカギになります。
英会話を上達させるためのポイントを詳しく解説していきます。
1.正しい発音を学ぶ
リアルな英会話で使われる、正しい発音を学ぶことに注力しましょう。正しい発音とは、発声した音が発音記号レベルで正しく、意味が伝わる音のことです。
正しい発音ができると、相手に自分の意図が伝わりやすくなります。また、相手の言葉を聞き取れるようになり、スムーズな英会話が可能になります。
テストで高得点を目指す勉強法に慣れている人は、単語の意味は知っていても発音の練習がおろそかになり、正しい発音を習得できていないことも多いでしょう。
発音学習を軸にした単語の勉強手順
例えば、英単語の発音を学ぶには、次のような方法が効果的です。
- 英単語の意味を確認する
- 発音記号を確認する
- 実際の音声を聞く
- 真似して発音する
- Googleの発音練習機能を使って、自分の発音を確認する
英単語の勉強をする時は、意味とスペルを覚えるだけで満足しないようにしましょう。正しく発音するトレーニングによって、英会話力を上達させることができます。
Googleの発音練習機能で発音チェックをする方法
発音が難しいと感じる英単語は、Googleの発音練習機能を使ってトレーニングすることもできます。スマホを持っている人は次の手順で利用できます。
- Googleの設定言語を英語にする
- Googleで「how to pronounce (練習したい単語)」と検索
- British EnglishのボタンをAmerican Englishに切り替える
- Practiceボタンを押す
- Speak nowのボタンが出たら、マイクに向かって発音する
- 発音の評価とアドバイスを確認できる
この機能を使えば間違えやすい発音が確認できるため、その後の発音練習を効率的に進められます。
※うまく作動しない場合は Googleのホームページでご確認ください。
関連記事:英語の発音を良くするには?基本の発音ルールとトレーニング方法
2.勉強したことをアウトプットする
次に大切なポイントは、インプットした知識を使ってみる(アウトプットをする)ことです。
インプットとは、英単語や文法を覚えたり、英文を読んだり聞いたりして情報を頭に入れることをいいます。逆にアウトプットとは英文を書いたり話したりして、自分の持っている知識を使って発信することを指します。
日本の英語教育はインプットに偏りがちです。テストで点数は取れても、英語でコミュニケーションできる人が少ないのは、アウトプットが不足しているからです。
知識を蓄えるだけでは、英会話は成り立ちません。知識を使って発話できるようになる必要があります。具体的には、新しく単語や文法を学ぶたびに、単語を入れ替えたり加えたりして英作文をします。
例えば、英単語のsomething(何か)を覚えたら、I want something hot to drink. (何か温かいものが飲みたいなぁ)と、自分の気持ちを表現してみましょう。
「インプットのあとは必ずアウトプットする」という意識で勉強すると、英会話力の上達に直結します。
詳しくは「おすすめの英会話勉強法|日常英会話レベルを身につける方法」で解説します。
3.継続して学習する
英会話の勉強法は人それぞれですが、社会人でも学習効果を上げている人に共通しているのは「学習を継続している」ことです。英会話で十分にコミュニケーションできるレベルになった人たちは、3年以上継続して多くの時間を英語学習に費やしているという調査結果があります。
(参照:英語学習は 「時間確保」「継続」が成功のカギを握る|リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所)
英会話の勉強はスポーツや楽器の練習と似ています。日々のトレーニングを継続することによって、徐々に英語でのコミュニケーションが容易になります。
しかし、多くの社会人の英語学習者は「時間が取れない」「モチベーションが維持できない」「実践機会がない」などの理由で、勉強の継続が難しいと感じているのが現実です。
そこで提案したいのが、英語学習を継続させるための英会話学習の習慣化と、意欲を保つ工夫です。詳しくは「 英会話の勉強を継続する4つのコツ」で詳しく解説します。
社会人が英語を一から勉強する勉強法|日常英会話レベルを身につける方法
社会人が改めて英会話の勉強をする時に、中学生レベルの英単語・文法の習得はとても大切です。英語で日常英会話ができるレベルになるには、英検3級〜準2級程度(中学卒業〜高校中級)の英語力が必要と言われています。
(参照:研修担当者必見!社員が海外赴任するために必要となる英語力の基準とは|株式会社プログリット)
したがって英会話の学習で基礎を身につけるには「中学生レベルの英単語・英文法のインプット」と「意図的なアウトプット」が有効です。
ここでは基礎を身に付けられる勉強法を具体的に紹介します。
1.中学生レベルの英単語・文法を復習する
Mokoコーチ
英文法の習得は日常英会話をスムーズに行うのに、とても役に立ちます。英文法を学べば、いろいろなパターンで英語表現ができるようになります。さらに、相手の伝えたい内容を理解しやすくなります。
日常英会話に必要な単語数は約3,000語
ネィティブスピーカーが知っている英単語は20,000〜30,000語と言われていますが、実際に日常会話で使われる英単語は3,000語程度です。
日本で中学校までに習う英単語数は2400語ほどであり、使用頻度の高い英単語が厳選されているため、中学生レベルの英単語を覚えれば、日常英会話には十分な語彙力が身につくでしょう。
英単語・英文法を学ぶおすすめの方法
例えば、次のような方法がおすすめです。
- 基礎的な英文法の参考書で、英語のルールや語順を知る
- 診断テストで、自分の語彙力を知る
- 少し上のレベルの英単語を本やアプリを使って勉強する
英文法は基本的なルールや語順を知るだけで十分です。
また、英単語帳の日本語訳を正確に覚える必要はありません。英会話をスムーズに行うには、理解のスピードと正確な発音が重要です。英語を見たり聞いたりして、すぐに意味やイメージが思い浮かぶようにトレーニングすることや、発音練習も怠らないようにすることが重要です。
関連記事:英単語の覚え方を解説!覚えられない4つの原因と6つの対策
2.聞き取りができる英語でリスニング/ディクテーションする
英語の聞き取りに苦手意識を持っている人は少なくありません。英語を聞き取れるようになるには、自分自身が英単語や英文を正しく発音できるようになる必要があります。
英会話で相手の言葉が聞き取れない原因4つ
英語を聞き取れないのは、主に次のようなことが原因です。
- 難しすぎるリスニング教材を使っている
- 間違った発音で英単語を覚えている
- 英語の音声変化で、違う音に聞こえている
- 理解のスピードが間に合わない
対策としては、自分のレベルよりも少しだけ難しい教材を使いましょう。また、聞き取れない部分を抽出して発音できるようにトレーニングしていくことが大切です。
英会話に有効なリスニングの勉強法
具体的には次のような手順でリスニング学習をするのがおすすめです。
- 教材のスクリプト(英文が書かれたもの)を読んで意味を理解する
- スクリプトを音読する
- 実際にリスニングをする
- 聞き取れなかった箇所を、スクリプトで確認する
- 音声と同時に発音・音読する(オーバーラッピング)
- 聞き取りにくかった英文で、ディクテーションを行う
ディクテーションとは、聞いた英語を一語一句書き取るトレーニングです。繰り返し英文を聞くことで、英語の音と音のつながりや、聞こえづらい音が聞き分けられるようになります。
また、聞き取れなかった部分を文法知識や内容で推測して補うため、英会話力が総合的に上達します。
すべての英文で行う必要はありませんが、「聞き取りにくい文」や「英会話で使ってみたい文」でディクテーションをしましょう。
オーバーラッピングやディクテーションのやり方は、以下の記事をご覧ください。わかりやすく具体的な方法を紹介しています。
3.学んだ単語やフレーズで英作文をする
勉強した英単語やフレーズは、アウトプットをすれば定着しやすく、使える英語力につながります。
使える単語やフレーズを増やすと、英会話でも自分の言いたいことをスムーズに伝えやすくなります。
具体的な英作文の手順
- 使ってみたい単語・フレーズをメモしておく
- メモした単語・フレーズを使って、英作文をする
- 日記やアプリを使って記録に残す
- 英文を長くして情報を足す
好きな海外ドラマ・YouTubeなどを視聴して、使ってみたいお気に入りの単語・フレーズをメモしておくのもおすすめです。
例えば、make one’s day(人の1日を素晴らしいものにする)というフレーズがお気に入りなら、My friend made my day.(私の友人のおかげで、よい1日になった)のように、自分の今の気持ちを表現してみます。
少しずつ英文を長くして説明力を上げる
英作文に慣れてきたら、 My friend made my day because he….(私の友人のおかげで、よい1日になった。なぜなら彼は〜)のように、英文に情報を足していくトレーニングをします。
細かい描写や説明が可能になると、英語でより深い話ができるようになります。
日記やアプリを使って英作文の記録を残しておくと、以前は気づかなかった間違いや、表現のバリエーションが増えたことに気付くでしょう。上達を可視化できるのもこの方法のメリットです。
関連記事:英語日記の書き方│初心者でもスラスラ書けて英会話力を上げる方法
4.学んだ単語やフレーズで発話する
続いて、学んだ単語やフレーズを実践での英会話で使っていきます。
実践での英会話には、次のようなメリットがあります。
- シチュエーションと共に記憶に残り、英文が定着する
- 正しい発音・伝わる英文か確認できる
- 相手の応答は予測できないため、即興力がつく
即興力とは、すでに持っている知識を使って、その場で考えて伝える力のことです。英会話では、原稿どおりに英語を話すわけではありません。予測不能な相手からの質問に答える、即興力が必要です。
英会話レッスンを受けたり、ネィティブスピーカーと話をしたりする機会がある人は、すでに学んだフレーズを使って会話をしながらも、相手のコメントにはその場で考えて答えることによって、即興力を鍛えることができます。
しかし「海外の人と話せるような環境が見つからない」「いきなり実践の英会話は敷居が高い」という人も多いのではないでしょうか。
そういった人には、英会話アプリの活用をおすすめします。AIキャラクターとの臨場感ある会話ができる英会話アプリもあるため、対人ではなくても、学んだ単語・フレーズを使いながら英語で伝える力が身につきます。
社会人が一からの英語学習を
継続する4つのコツ
英会話力が上達する人は、英語学習を継続しているという共通点があります。英語でのコミュニケーション力をつけるには、スポーツのように長いスパンでのトレーニングが必要です。
トレーニングが大切だと分かっていても、毎日忙しく仕事をしている社会人が長期にわたって英会話を学ぶのは簡単ではありません。続かずに途中で挫折する人も多くいます。この問題を解決するため、英会話の勉強を継続するコツを4つ紹介します。
1.スモールステップを意識する
スモールステップとは、目的を達成するまでの道を細分化することです。
スモールステップで1つずつクリアしていくことで着実にスキルが鍛えられます。その結果、自己肯定感が上がりやすくなり、英語を話すことに対する自信がつきます。さらに、課題を都度改善しながら進めることができるため、軌道修正も可能です。
ここでスモールステップの例を紹介します。
例えば「海外旅行に行って、現地の人と交流する」という目的をもったとします。
現地の人と交流する時、最初にするのは自己紹介です。自己紹介ができるようになるまでの道のりをスモールステップで考えてみましょう。まずは「1か月後に英会話レッスンで、自己紹介をする」ことを1つ目の目標に設定します。それをさらに細分化して、以下のようなスケジュールを立てます。
1週目 自己紹介文をつくる2週目 暗唱できるようにする3週目 録音や録画をしながら発音チェック(ジェスチャーや表情も工夫してより実践を意識する)4週目 英会話レッスンで実践する(先生に英文や発音をフィードバックしてもらう)
このように、小さな目標を確実にクリアすることで自信がつき、英会話の勉強も挫折しにくくなります。
2.習慣化する
英会話の勉強を習慣化してしまえば、継続しやすくなります。モチベーションに頼らずに、毎日でも自然にできる仕組み作りが有効です。最初は「英語の勉強を継続するぞ!」とやる気があっても、習慣化をしておかないと、突発的な仕事や体調不良の時に、勉強を続けるのが難しくなってしまいます。
Shin
すでにある習慣と組み合わせる方法は有効です。歯を磨いた後に英単語の勉強をする、半身浴をしながら音読をする、ランチを食べた後に英単語の復習をするなど、無理なくできる自分なりの方法を見つけましょう。
3.スキマ時間を利用する
多くの社会人の英語学習者は「勉強する時間が取れない」という悩みを抱えています。
そこで提案したいのが、スキマ時間を利用する方法です。
手持ち無沙汰で、何気なくスマホを眺めている時間はないでしょうか。電車やバスの待ち時間、仕事の休憩時間などのスキマ時間を使って、短時間でできる勉強をしましょう。
具体的な例を紹介します。
- 電車やバスの待ち時間に、英作文をしてSNSで発信する。
- 在宅ワークでの休憩中に、スマホの英会話アプリで勉強する。
このように予めスキマ時間に勉強することを決めておくと、すぐに勉強が始められるため継続しやすくなります。
4.英会話の上達を可視化する
英会話で挫折する人は「勉強していても意味が無いように感じる」「発音がどうしてもうまくならない」など、英会話の上達が実感できないことが理由になるケースが多いです。
「何となく上達した気がする」という自分の感覚も大切ですが、自分の現在地を可視化して、英会話力の上達を客観的に確かめられると、モチベーション維持につながります。
そこで提案したいのが、1つ上のレベルの学習に挑戦してみることです。
例えば、今まで初級者向けの教材を使っていたなら中級者向けを試し、円滑に勉強を進められるようなら、レベルアップしていると判断できます。
反対につまづくようであれば、どこが難しいのかを特定することができます。英会話の上達だけでなく、課題が可視化できるのもこの方法のメリットです。
具体的には、次のような方法があります。
- 学習の進捗によって、レベルアップする機能のある英会話学習アプリを使う
- オンライン英会話でレッスン形式からフリートークにチャレンジする
英会話の学習に伸び悩みを感じたら、今行っている勉強を少しだけレベルアップして現在地を確認してみましょう。英会話の上達を可視化できれば、モチベーションの維持につながり挫折しにくくなります。
社会人が英語を一から勉強する時におすすめしない学習3選
一見、即効性がありそうでも、社会人にとって効果が期待できない英会話の勉強法があります。おすすめしない勉強法と、なぜ効果が期待できないのか理由とともに紹介します。これらの方法を避けて、確実に英会話力を伸ばしていきましょう。
1. とりあえずレッスンを受けて学習した気になる
何の準備もせずに英会話レッスンを受けても、英会話力の上達は期待できません。
特にオンライン英会話では、講師が毎回変わるのが一般的です。そのため、自己紹介をしたり、講師の話を聞いたりするだけで、1回のレッスンが終わることも珍しくありません。
レベルアップにつながる内容を学べなくても、レッスンを受けたことで満足してしまう危険があります。
英会話の勉強は、どれだけ時間をかけて英語に触れたかより、どれだけ成長できたかのほうが大切です。目的を持ってアウトプットを行い、そこから得た気付きを修正していくことによって上達します。
例えばレッスンの最初に、” Today, I’d like to talk about…..”(今日は⋯のことを話したいです)と主導権を握って会話を始めるのもよいでしょう。
英会話レッスンは、勉強したことが実戦で通用するのか確かめられるせっかくのチャンスです。事前に話す内容や使いたいフレーズを決めておき、受け身で講師の話を聞くだけに終始しないようにしましょう。
2. ○○だけの学習に注力する
英会話の勉強を進めていると語彙力が不足していると感じている人、リスニングが苦手な人、スピーキングが苦手な人などそれぞれ不得意なものが浮かび上がってきます。
もちろん、苦手なことを克服する勉強は大切です。しかし、極端に偏った勉強法はおすすめしません。
例えば、英単語・文法の暗記ばかりするようなやり方です。これでは、単語を覚えても自分の言葉にはなりません。
またリスニングの練習を行わなければ相手が話している言葉が理解できないうえに、発音の上達も期待できず、結果的に英会話力の向上にはつながらないでしょう。
英会話の勉強は「聞く(リスニング)」「話す(スピーキング)」「読む(リーディング)」「書く(ライティング)」の4技能すべてが重要です。
英語の読み書きの能力は英会話には必要なさそうですが、そんなことはありません。「読めるから聞き取れる」「書けるから話せる」など4つの技能はつながっています。
例えば、英単語の勉強をするなら、次のように4技能を組み合わせましょう。
- お手本の音声を聞く(リスニング)
- 発音する(スピーキング)
- スペルを確認する(リーディング)
- 単語を使って英作文をする(ライティング)
自分の苦手なことを意識しつつ、4技能がすベて組み合わさるようにバランスよく勉強することで、英会話は上達します。
3. 聞き流しを軸にした方法で英会話を学ぶ
聞き流しを軸にした勉強はおすすめできません。なぜなら、聞き流しは他の学習方法と組み合わせることで、効果を発揮するからです。
聞き流しとは、流れてくる音声に意識を集中せず、BGMのように何となく英語を聞く手法です。「聞き流すだけでリスニング力が上がる」といった勉強法が一時的に話題になったことがあります。
家事や作業をしながらでも、考え事をしながらでも聞き流しはできるため、効率的な勉強法のように思えます。
しかし、聞き流しで学習効果を得るには前提条件があります。それは理解できる英語を聞くことです。
知らない単語やフレーズがひたすら流れてくる音声を聞いても、残念ながら英語を聞く力は上達しません。少なくとも中学生レベルの基礎知識は頭に入れておくべきです。
知らない表現が聞こえたら発音や意味、スペルなどを自分で調べて、新しい知識にしていく必要があります。
さらにシャドーイングやディクテーションなどのアウトプットも欠かせません。つまり他の学習方法と組み合わせることで、聞き流しは有効なのです。
具体的なやり方は「英語の聞き流しは効果的?勉強のやり方次第でリスニング力は伸びる!」をご覧ください。
ただし、リスニングができるようになっても英会話力が総合的に伸びるわけではありません。
英会話は、相手の発話を聞くこと、自分の考えを伝えることの両方が必要です。理解できる英文での聞き流しやリスニングとセットで、発話(アウトプット)のトレーニングが欠かせません。
では、どんなアウトプットをすれば英会話は上達するのでしょうか。効果的に上達するアウトプット方法を、最後に紹介します。
独学OK|社会人として英語の上達が早まるアウトプット3選
ビジネスパーソンが英語を覚えたくても、日本では実践できる機会がありません。そのため、アウトプットには留学や英会話レッスンが必要となります。
しかし、いずれも時間や費用がかかるため、ハードルが高いのではないでしょうか。実は留学や英会話レッスン以外にも、独学でできるアウトプット方法があります。
ここでは3つのアウトプット方法を紹介します。日々のトレーニングにうまく取り入れて、英会話の上達を効率的に進めましょう。
独り言英会話をする
Shin
独り言英会話であれば周りに迷惑はかかりません。場所を選ばずに英会話の練習ができます。
具体的なやり方を1つ紹介します。トピックを決めて1分間英語を話し続けます。その際スマートフォンで録音しておきましょう。発音や言い回しをチェックして「こういう言い方もできた」「発音がうまくできていない」などに気づくことができます。
言えなかった表現を練習して、もう一度同じトピックで話してみると、1回目よりもスムーズに英語を話せているはずです。このように自分のペースで、スピーキング力を伸ばしていけるのがこの方法のメリットです。
ただし、この勉強法では自分自身による発音チェックに頼るしかありません。本当に正しい発音で、伝わる英文を話せているか確認するには不十分です。
そこで次に、自分以外からのフィードバック(改善点や評価をもらうこと)が得られる方法を紹介します。
関連記事:英語の独り言のやり方!実践的なフレーズ・無料アプリも紹介
スマホの音声アシスタント機能で発音チェック
スマホの音声アシスタントを使って、自分の発音や英文が伝わるか確認することができます。
iphoneならSiri、アンドロイドならGoogleアシスタントの機能の言語設定を「英語」にすれば、ちょっとした英会話の練習ができます。
実際にSiriと会話をしてみました。
私: Hey, Siri. How are you? やあSiri、ご機嫌いかが
Siri: I'm fine, thank you. 元気ですよ。ありがとう。
私: By the way, do you have any friends in Japan? ところで、日本に友だちはいますか。
Siri: Yes, I’m everyone’s friend. はい。私はみんなの友だちです。
私: Am I your friend too? 私もあなたの友だちですか。
Siri: I like to think so. I’m enjoying chatting with you. そう思いたいです。あなたとのおしゃべりが楽しいです。
簡単なおしゃべりであれば、音声アシスタント機能を使って英会話の練習が可能です。他にも Hey, Siri. What does …..mean? と単語の意味をたずねたり、 Hey, Siri. What is the weather like today? と今日の天気を確かめたりすることもできます。
音声アシスタント機能を使った英会話の練習方法は、正しい発音で意味が通じる英文を話せているかチェックできる点でおすすめです。ただし、こちらの方法では細かい発音の間違いを確認したり、復習したりすることはできません。
そこで、実際に会話ができるだけでなく、発音の正しさを復習できる勉強法を紹介します。
アプリでAIと会話練習する
AIで英会話の勉強ができるアプリやサービスがあります。これらを使った英会話の勉強では、AIによる分析で自分の発音や英文の評価を得られたり、現実に近いシチュエーションで英会話の練習ができたりします。
聞き慣れないサービスのようですが、実際に「ビジネスレベル」の英会話力がある人の1/3以上が、AIで英会話学習できるサービスの利用経験があります。
しかも、英会話学習の相手として 「ネイティブ発音のAI」は「ネイティブ講師」に次いで2番目に好まれています。
(参照:【調査レポート】英会話学習者の9割に挫折経験あり。その理由から考察する「これからの英会話」とは|株式会社スピークバディ)
英会話レベルが高い人は従来の学習方法に囚われず、常により有効な手段を検討していることがわかります。
AIアプリの優れている点は、次のようなものです。
- 気を使わなくてよい
- 先生による質のばらつきがない
- 正確なフィードバックが得られる
- 効率的な復習ができる
- 時と場所を選ばない
英会話に挫折する人の多くが、その原因として「講師の質のばらつき」「先生との会話に気を遣う」「通うのが難しくなった、面倒になった」という理由を挙げています。AIアプリはそれらの挫折原因を解消するツールです。
社会人が一からの英語の勉強にアプリを活用するなら「AI英会話スピークバディ」
Yuuコーチ
独学では自分の発音が合っているかわからず不安になることも多いでしょう。自分の発音が修正できて正しい発音ができるようになると、リスニング・スピーキングのどちらも楽になり、英会話習得への近道になります。
そこで発音のトレーニングにおすすめしたいのが、AI英会話アプリ「スピークバディ」です。
スピークバディの「発音トレーニング」では、「L」と「R」や、「B」と「V」などの日本人学習者がつまずきやすい発音に特化して練習することができます。
さらに発音記号レベルで、ユーザーの発話した音声を分析してくれます。自分の発音を客観的に把握できるだけでなく、苦手な発音を繰り返しトレーニングすることで正しい発音ができるようになります。
トレーニングを続けていけば、スコアで英語力の上達が可視化できるため、モチベーションの維持にも役立ちます。
英会話を継続させたい人、効率的な英会話の勉強法を探している人は、ぜひAI英会話アプリ「スピークバディ」をダウンロードして、無料レッスンを試してみてください。